LOUVRE | [ BOOKS ] |
コスモネット、設計道場の海外旅行のえらいところは、唯の建築見学旅行ではないところだ。きちんと観光(……だけとはいえないが)も抑えているところだ。
バーゼルからTGVで移動してきたパリ、6月14日旅行5日目、パリでの最初の見学先はルーブル美術館だ。
リヨン駅のお隣のホテルからバスでルーブルへ、開館前に到着だ。
案内役は子供時代を東京で過したというフランス人の女性ガイド・カミュラさんだ。
彫刻と建築が好き……とおっしゃるカミュラさんの案内はなかなかであった。
彫刻から始って絵画へと要領よくポイントを抑えた案内だ。
唯々、彼女の案内を聴きながら歩いただけで、「ミロのビーナス」「サモトラケのニケ」を見、ダ・ビンチ「モナ・リザ」、ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」等々のルーブル必見は抑えているという見事な按配であった。
彼女の好リードは、その後のサヴォア邸、ベルサイユ宮殿へと続くのだ。
仏語版と英語版あり、もちろん、英語版を購入した。
ルーブルの紹介本なのだが、Building the Louvre とあるようにルーブルがどのように形成されてきたのかの歴史をイラストで紹介という本なのだ。
12世紀のフィリップ2世 (フランス王)の時代、セーヌ川沿いの城郭から始まり、フランス王の宮殿として拡大、拡張してきたものだ。フランス革命下、ルーヴル宮殿をフランスが保有する優れた美術品を展示する美術館として使用することが決定され、正式に美術館として1793年開館した。
その歴史を同じ視点の鳥瞰図として10枚……、見開きとして精密なイラストで構成したものだ。表紙は現代のルーブル……、IMペイのピラミッド以降の姿だ。
パリという都市が積層した時間を持つように、ルーブルも又、積層した時間が創り出したものなのがよく分かる。