秋山建築学校第6回二日目/大阪・京都 | [ Architecture , BeV Standard , Place ] |
7月27日、秋山建築学校第6回二日目は築出、田中の両君がどこかに連れてってくれるらしい……。
大阪の下町……、OSAKA METRO 千日前線の「小路(しょうじ)」なる駅が集合場所、そこから程なくのところに目的地はあった。
木村工務店なる所……であった。
社長の木村貴一氏をご紹介いただいて、まずは「まちのえんがわ」なるユニークな試み、その奥の作業場でありイベント会場、そこにあるバーカウンター……、美しく整えられた本社機能の社屋、それだけでも驚きであったが、それだけで終わらない。
道路の向い側、社長のご自宅にご案内いただいたのだ。
まずは裏側の旧ご自宅から……、そこで長屋の並ぶ一画、ワンブロックが社長宅であることを知る。現在、ご子息一家がお住いという一画はブリコラージュ感あふれる面白さ、吉村順三をリスペクトした開口部の仕掛け等々……。
そこに、緑溢れる中庭があるのだ。
その中庭を挟んで完成したばかりの社長宅がある。
コートハウスが作り出されているのだ。
継承すべき和室一部屋を仏間として残し、二階建てを平屋へと減築したリノベーション、三年間の時間をかけての仕事、そこに表の玄関側からご案内いただいた。
基調は黄色っぽいベージュ色、そしてマホガニっぽい木部、床・天井の桧の構成……、木村氏の構想そのもの、氏の「モダーンリビング」を作るは、ケーススタディハウスへのリスペクトのように思えた。
写真は居間での記念撮影、右から、桧を用意された坂本好孝氏、その隣が社長・木村貴一氏、左端が木村氏のご長男、そして、建築学校の生徒諸氏だ。
(左の写真は Kousuke Tanaka 君から借用)
しかし、本当に感銘したのは、ご自身が生活する空間、設えを、手を入れ、改良し、時間の中で持続されている姿だ。
この大阪の下町……長屋が並ぶ一画に、このコートハウスはある。古いものも新しいものも接続され渾然一体となって、時間の中に持続されているのだ。
目的の場所は深山幽谷というべき……森の中にあった。
建築家・横内敏人氏のアトリエを訪問なのだ。
築出、田中の両君の関西の友人達が訪問ということで便乗、私めもご相伴にあずかったのだ。
横内氏は藝大建築の後輩、12才も年下だが、大昔、京都で行われたOMソーラーのゼミナールでお会いしたことがあり初対面というわけではない。
スタッフ10数人が手で図面を描いている「若王子アトリエ」、隣接する「若王子のゲストハウス」「若王子の’家」をご案内いただく。
写真は、アトリエ内で横内氏の説明を聞く私……、全ては緑の中にある。
(左の写真は Kousuke Tanaka 君から借用)
このような環境の中のアトリエ……、京都というところの奥深さを知ることになった。