ユゴーの不思議な発明 | [ BOOKS ] |
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いかにも本らしい本……、厚さは45mmもあるのだ。今、本屋で一番立派な本って言えるんじゃないかな。
先日、書店で発見して即ゲットしてしまった。
これが現在上映中の映画「ヒューゴの不思議な発明」の原作の邦訳本なのだ。
訳者は金原瑞人氏、4年も前の2008年に出版……知らなかったなぁ。映画化されてやっと日の目を見る……、やっと本屋で平積みってことかな。
しかし、「ユゴー」が「ヒューゴ」になっちゃったのは何故……、フランス語でHは発音しないというのは常識なのだが……、そうか、映画では皆英語しゃべってるんだ。従って「ヒューゴ」……なのだ。
いままで、こんな本があっただろうか!
160枚近いイラストのなかに、物語がちりばめられている。
まるで映画のフィルムのコマを並べたような絵が続くかと思うと、街の風景や、大時計の裏側が出てきたり、文章が数ページ続いたかと思うと、また絵が出てきて、今度は数行のページが現れたり……この流れとリズムがとても楽しい。そして、なにより、ストーリーが素晴らしい。
……
イラストなしの文章だけでも十分に楽しい冒険小説なのだ。
しかし、この本にはこれだけのイラストがなくてはいけない。膨大な量のイラストがあってこその本なのだ。それはもう読者もよくわかっていると思う。そして、最後の最後にまたひとつ、あっとおどろく仕掛けがあって……まったく、ブライアン・セルズニックときたら、やってくれるなあ。
……
目次
感謝の言葉
この本で使用した作品について
訳者あとがき
読了……、面白かった。後は3D映画を見なくちゃ……。いかし、絵が大部分で読む所ってとても少ない。それなら、廉価な原書でいいのかといつもの癖が出るのだ。
それに、日本語が必要なら、もうすでに文庫版「ユゴーの不思議な発明 (アスペクト文庫)」があるし……ね。