ロング・グッドバイ | [ BOOKS ] |
2007年に村上春樹の新訳が出たのは大きな話題になったから、もちろん知っていたが、店頭の平積みの単行本に手を出すようなことはなかった。つい最近、文庫本になっているのを発見、ゲットしたのだ。
探偵小説(ちょっと古いかな……)は、旅先の車中で……読む、なんてのが相応しいと思っている人間にとっては、文庫本であることは必須だ。まぁ、……それでも厚さ25mm以上600頁以上もあるのではある。
古典には高名な識者が解説を加えているのは常のことだが、本書には、訳者である村上春樹自ら、50頁にわたって解説している。
「『ロング・グッドバイ』は別格の存在である。そこには疑いの余地なく、見事に傑出したものがある。」と、村上春樹は語っているのだ。
今年12月には「かわいい女」が、「リトル・シスター」なる書名で村上春樹訳が登場……。まずは、文庫本じゃないけどね。
Posted by 秋山東一 @ October 6, 2010 02:14 AMチャンドラーのこれは大分前に読みました。村上春樹訳は2冊だが他にも色々あります。数十年前にアメリカへ遊びに行ったが昔のアメリカのたたずまいが懐かしい。
Posted by: せんりのいんきょ @ October 27, 2010 10:21 AMiGa さん、どうもです。
私は久しぶりに「探偵小説」なる古典的なカテゴリーを思い出したのでありましたです。それに、……喫煙なる……古典的風習も思い出したのでありました。
ケンさん、どうもです。
本書は「訳者あとがき」からの読書でありました。その中の「翻訳について」で、最初の翻訳から50年の経過、それによる言語表現の変化、インターネット等の情報量の圧倒的進化……によって、新しく翻訳することの必要性が書かれていますが、なるほど……でありました。
私にとっても、すっかりリセットされた状態での読書でありますです。
あたしもバーで何を呑むか思いつかないとき「ギムレット」を頼んだことがあるくらい「名せりふ」だけが本来の文脈を離れて一人歩きするとか....ハードボイルドはエンターテインメントな要素で語られる事が多いけど...それは見掛けで...中身は...その時代の社会批評が語られていて実に奥深いものがありますですね。
そういえば、この単行本を買ったときにエントリーを書きかけて、ドラフトのままにしてあった。
『...村上春樹が長いお別れの翻訳に取り掛かっていると云う噂は耳にしていたが、先日書店で出版された単行本を手にし、その580頁余りの厚さに些かたじろいで買うのを一瞬躊躇した。
特にムラカミ・ハルキに傾倒している訳でもなく、所謂ハードボイルド愛好家でもないが、レイモンド・チャンドラーやダシール・ハメット等の都市文学をムラカミがどう位置づけしているのか45頁余りの後書きにも興味があった。何しろハードボイルドなる言葉を知ったのが餓鬼の頃に見たお笑い番組でのトリオ・ザ・パンチの内藤陳の決め台詞「ハードボイルドだど!」が最初な位だから、私のハードボイルドに関する知識など推して知るべしである。そんな程度でも通過儀礼としてチャンドラーの一冊や二冊くらいは読んでいた。先入観として抱いていた探偵娯楽小説的なイメージは覆され、文明批評・社会批評の色彩が強い都市文学と云う印象だった。....』と...ここで中途半端にキレていた。
「さよなら、愛しい人」も村上訳が出てますね。
我々の世代は村上訳が初体験です。
村上春樹氏、柴田元幸氏らによる古典の訳しなおし・・・非常に意義があります。次世代に受け継いでいます。
気の利いたセリフ・・・言ってみたいものです。