LEGO Fallingwater | [ Architecture , LEGO ] |
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LEGO Architecture の注目作、フランク・ロイド・ライトのカウフマン邸、Fallingwater 落水荘である。
セットのレゴ部品数は811個、10吋 (254mm) × 5吋 (127mm) のプレートの上に構築される。高さは120mm弱である。
全体は二つの部分によって構成される。
一つは敷地、レゴ部品の半分を使い、滝を含む川と建物の基礎部分、そしてアプローチの橋を作る。もう一つは建物本体で、分割して作られた部分を組み合わせて、敷地には差し込むような形で完成させる。
メインのサンドカラーのブロックが敷地、建物にあてられ、緑地と樹木は濃い緑色のブロックが用意されている。滝と川はグレイのブロックの上にクリアのタイル状ブロックがあてられ、鏡のような水面を作り出せるように配慮されている。
この大きさで、実際の建物の横広がりのプロポーションを、レゴで正確に再現するわけにはいかず縦長のプロポーションとなっているが、紛うことなく Fallingwater 落水荘となっているところはすばらしい。
裏側の車路からテラスへの通路が再現されていて、レゴ化するエネルギーの並々ならぬものを感じるのだ。
アプローチの橋とその下を流れる川が滝となるその地点に二重のキャンティレバーが覆いかぶさるようにデザインされているのが明確に再現されている。川、滝は透明なレゴのプレートで構成されているが、周辺にあるグレーの丸い部品は岩を表現している。
作る前は、唯のオブジェと思っていたが、これは Fallingwater 落水荘という建築を、レゴによって、レゴのシステムによって再現するのに見事に成功している。
これをデザインしたのは Architectural LEGO Artist の Adam Reed Tucker 氏なる人物なのだ。説明書の1頁は彼の言なのだ。
リング製本の LEGO Fallingwater の組立説明書および解説書の大きさは横210mm縦195mm、表紙を含めて108頁という立派なものだ。
レゴ部品に余りなし……と思っていたら、グレイと茶色の丸いのが数個、サンドカラーの部品2個が余った。まぁ、丸いのは岩を新しくしたり、高さを上げたり、樹木を高く……で使ったが、さて、サンドカラーの2個は……建物の最後の部分、それらを使って……そうでなくてはおかしいという部分に使った。組立説明は直さないといけないなぁ。とにもかくにも、めでたしめでたしであったのだ。
このように自分のプロフェッショナルな領域がモチーフになった LEGO レゴを組み立てる時、どうしても、そのデザイン・設計を分析的に見てしまうが、多くのレゴを楽しむ一般の人たちにとっては「パズル」を解く、組み立てる楽しみということなんだろうと思った。
この LEGO Architecture レゴの建築シリーズは、多くの人たちにとって建築を楽しみ親しむ機会になるように思う。
栗田さん、どうもです。
まぁ、手に入れたものの、組み立て始めても、どんなもんかいなぁ……と懐疑的な気分でありましたが、完了して設計者がどのような思考をしたのか分かってきました。やぁ、なかなかのもんなんであります。
おっしゃるように、最近の Tecnic の新規役物だらけのセットには辟易としますが、このような正統的なレゴがあることはすばらしいことですね。
LEGOブロックのポッチ(丸い凸)の大きさから、このモデルのスケールがわかります。
AKiさんもお書きになっているように、やたら特殊な役ものを使わず、あえて基本的なブロックだけで構成したキットであることに好感がもてます。
個人的には最近のマルチ化したTechnicブロックに少しうんざりしてきていたので、こんなおとな(16+)のキットをみると、ほっとします。
もっとスケールを大きくして、さらに細かなパーツを大量に使っていけば、プロの方でも満足できる物はできる(建築家志望学生によるコンテストあり)わけですが、商品としては成り立たない。そこにこのキットの「うまさ」があるのでしょうね。
ただいま、引越の片付けついでに、手持ちのLEGOキットを整理している最中でした!!
たかさん、どうもです。
組み立てるまでは、何だか建築モデルとして懐疑的だったのですが、完成させてみれば、すっきりかんかん……大変満足なのでありました。
価格はレゴ社だけのものでなく、建築模型屋さん、それにライトの財団へのマージンがのっていますから、それなりに高価でありますね。
もちろん、心優しいサンタさんは……プレゼントしてくださいますよ。
この建物のもっているプロポーションを
とてもよく「捉えて」いますね。
また、「Fallw_1.jpg」がその特徴を、
よく表現されているなぁ~と思いました。
ライトがとても好きな、凄い「頭脳」を
もった方なんですね...。
価格はこのくらいで妥当だと思いますが、
ちょっとサンタさんには無理かな?(笑)
shin さん、どうもです。
これは落水荘……、でもレゴなのですね。レゴというシステムの限界の中で建築モデルを十分楽しめる物でした。これを成立させるのに、特殊な役ものを使わず(多分……テラスの手すりも)というのも素晴らしいです。
濃いグリーンが樹木、クリアなのが水……、これも、何かレゴのお約束……みたいなものと考えれば……すんなりです。
レゴの落水荘、何か不思議ですね
樹木を無理矢理濃いグリーンで表現しないでもいいかな...
などと本物見てないのに勝手にいいます
それほどこのレゴが出来がいいと言うことでしょうね