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秘密の本棚

BOOKS

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秘密の本棚 ―漫画と、漫画の周辺

著者: いしかわ じゅん

ISBN: 978-4778031121
出版社: 小学館クリエイティブ
価格: 2,520 -円(税込)

じゅんさんの「いしかわじゅんホームページ」に、「………「秘密の本棚」が発売されて、もう3ヶ月だ。あっという間だなあ。………」という記述を発見……。そうだ、本屋で見たら買おう……と思っていた本書「秘密の本棚」を手に入れるのを忘れていた。

というわけで、「……アマゾンでいますぐポチッといこう……」に導かれてポチッ……、amazon から本書がやってきた。

まずは、書名が盛上がっているカバーに驚かされるが、予想通り、2段組み391頁なる大部な一冊なのだ。

「日本の漫画は、こんなにも豊かだ!」と帯にあるが、漫画読みでない私にとって、本書を読了……、あるいは、するというのは目的ではない。いしかわじゅんが漫画を通して、世界を語る……というか、批評する世界が読みたい……のが目的なのだ。

いしかわじゅんの視座はぶれることはない、漫画、又、その周辺を語りながら、世界、その核心にアプローチしようとしている。その目は鋭く、その曖昧にして隠そうとする部分を容赦なく暴く……それでいながら、その目はあくまでも優しいのだ、

本書の数少ない図版を見て、漫画読みではない私でも、そのセレクトに……なるほど、と思う。そんなエネルギーのかかった本なのである。


目次
1の秘密 彼らの事情
     (彼女のストレート/ぼのぼのとSinkの間/森下裕美の冒険…………)
2の秘密 やってきた道
     (謎の人/西風少し復活/ギャグの星を探せ…………)
3の秘密 描く人々
     (天然のヤスジ/少年画報の黄金時代/中川いさみの立った場所…………)
あとがき
人名索引

カバー写真は本棚の前のいしかわじゅんだ。帯に「……ちなみに、カバー写真の本棚は、ぼくの仕事場のものだ。」とある。

この仕事場、兼自宅は、LANDship、私が設計したものなのだ。
この本棚は二階の仕事場と私室の間仕切りにある。全長4mで、表面の本棚は可動になっているという仕掛けの二重のものだ。

通常、二階に書棚を設置するには注意を要する。それは紙の重さは半端じゃない……ということだ。巨匠といわれる高名な建築家が、厖大な蔵書によって借家の床を崩壊させてしまったという話があるくらいの重量なのだ。

じゅんさんの仕事場はそうもいかず、間仕切り壁の下に梁を追加して、本棚の大荷重を処理したのだ。それは、じゅんさん家の「本棚の秘密」なのである。

その家も、じゅんさん家のネコ正ちゃんと同じ9才、もう9年も経ってしまったのかと思うと…感慨深いものがある。OMソーラーのフォルクスハウスであった。今もって、大事にされている様子を知るのは、いつもいつも、うれしいことなのだ。

伊藤理佐なる漫画家の「やっちまったよ一戸建て‼」の話……、トイレの吹き抜けはいりません。


Posted by 秋山東一 @ August 5, 2009 09:25 AM
Comments

じゅんさん、すみません。
私が何もお知らせせず……かえってご迷惑をおかけしました。メールにてお知らせすることにいたします。
新しい本、楽しみにいたしております。

Posted by: 秋山東一 @ August 7, 2009 03:26 AM

住所違ってました……。すいません。
八王子のほうの住所を教えてください。

次の本は、年内に、那覇を舞台にした小説を
光文社から出す予定ですが、
この出版不況で予断を許しません。

Posted by: いしかわじゅん @ August 6, 2009 11:42 PM

じゅんさん、どうもです。
お送りくださっていたのに受け取れず、申し訳ありません。住所を上原から八王子に移したので、きっと、出版社に戻ってしまったのだと思います。次回の本を期待して、新住所をお教えするようにいたします。
ところで、この本、いい本だと思います。もう漫画の枠を外れて……おられるように思います。私は、本当に沢山の方々に読んでもらいたいと思っています。

Posted by: 秋山東一 @ August 6, 2009 06:06 PM

え、届いてませんでしたか。
おかしいなあ、献本リストに入れておいたのに。
どうもすいません。
ちょっと確かめてみます。

おかげで2刷りまでいきましたが、ちょっと足踏み中です。
早く3刷りの声を聞きたい。

Posted by: いしかわじゅん @ August 6, 2009 04:29 PM