090325

招福猫児 (まねぎねこ)

Cats , Place

manegineko_0.jpg+
いわゆる「招き猫」が世田谷の豪徳寺が発祥の地であることを初めて知った。それも「招福猫児 (まねぎねこ)」と言うらしい。

この二匹の「招福猫児」は豪徳寺のものである。
大きい方が高さ90mmで3号、小さい方が60mmで2号とのことだ。白くて、土っぽくて、なかなか可愛らしい物なのだ。

招福猫児の由来

まねぎねこのゆらい


東京都世田谷区豪徳寺一丁目所在の豪徳寺は幕末の大老井伊掃部頭直弼公の墓所として世に名高く寺域広く老樹欝蒼として堂宇荘厳を極め賽者日に多く誠に東京西郊の名刹なり、されど昔時は至って貧寺にして二三の雲水修行して漸く暮しを立つる計りなりき、時の和尚殊に猫を愛しよく飼いならし自分の食を割て猫に与へ吾子のように愛育せしが、ある日和尚猫に向い、「汝我が愛育の恩を知らば何か果報を招来せよ」と言い聞かせたるが其後幾月日が過ぎし夏の日の午さがり俄かに門のあたり騒がしければ和尚何事ならんと出て見れば、鷹狩の帰りと覚しき武士五六騎、門前に馬乗捨てゝ入り来り和尚に向い謂えるよう『我等今当寺の前を通行せんとするに門前に猫一疋うずくまり居て我等を見て手をあげ頻りに招くさまのあまりに不審ければ訪ね入るなり暫らく休息致させよ』とありけれぱ和尚いそぎ奥へ招じ渋茶など差出しける内天忽ち雲り夕立降り出し雷鳴り加りしが和尚は心静かに三世因果の説法したりしかば武士は大喜びいよいよ帰依の念発起しけむやがて『我こそは江州彦根の城主井伊掃部頭直孝なり猫に招き 入れられ雨をしのぎ貴僧の法談に預ること是れ偏へに仏の因縁ならん以来更に心安く頼み参らす』とて立帰られけるが、是れぞ豪徳寺が吉運を開く初めにしてやがて井伊家御菩提所となり田畑多く寄進せられ一大加藍となりしも全く猫の恩に報い福を招き寄篤の霊験によるものにして此寺一に猫寺とも呼ぶに至れり。和尚後にこの猫の墓を建ていと懇に其冥福を祈り後世この猫の姿形をつくり招福猫児と称へて崇め祀れば吉運立ち所に来り家内安全、営業繁昌、心願成就すとて其の霊験を祈念する事は世に知らぬ人はなかりけり。

東京都世田谷区豪徳寺一丁目二四番六号
豪 徳 寺
(招福猫児配布所)

どうも、この招き猫の世界、なかなか奥深いものであるらしい。  ● 招猫倶楽部
  Posted by 秋山東一 @ March 25, 2009 08:17 AM
Comments

iGa さん、どうもです。妙に招き猫について詳しいですねぇ......、昔から、よっぽど、ご興味がおありなのかな......。

Posted by: 秋山東一 @ March 27, 2009 09:09 PM

むかぁ〜し、昔、TBSの子供電話相談室で聴いたことがあります。
それに「まんが日本昔ばなし」でも放送したと思います...

ところで、爪が赤いのは昔からなのか....駄洒落でマニキュアネコ...なのか...
それにしても何となく誰かに似ているなぁ....

Posted by: iGa @ March 27, 2009 11:13 AM

今井さん、どうもです。
それは、灯台下暗し.........でありますですね。でも、この招福猫児の話って知っている人ってすくないんじゃないかな。

Posted by: 秋山東一 @ March 27, 2009 09:41 AM

これはびっくりしました。私、豪徳寺で生まれましたが、まったく知りませんでした。仕事休んで行きたいです。

Posted by: 今井孝昌 @ March 27, 2009 06:06 AM

shin さん、どうもです。
K介が招福猫児...........とはにわかに信じられませんが.........貧乏神となりませんように........願っております。

Posted by: 秋山東一 @ March 26, 2009 08:04 PM

光代さん、どうもです。
最近、二人の息子、K介とY介が豪徳寺近くに住み始めたのです。というわけで、先日、Y介の案内で豪徳寺に詣りました。
小田急の豪徳寺駅は知っていたものの、その駅名の由来たる豪徳寺は初めてのことだったのです。

Posted by: 秋山東一 @ March 26, 2009 08:00 PM

豪徳寺に昨年より住み暮らしておりまするK介どのが、お仕事-招福猫児となりそうな、そんな予感すらする偶然ですね....

Posted by: shin @ March 26, 2009 03:05 PM

昨年でしたか、営業の帰りに 豪徳寺に寄った事があります。
伺った建築家の方が 是非寄るようにとおっしゃったのです。
行ってみて その土地には とても柔らかな空気があるのを感じました。それは私を包み込み 私の焦燥感を取り除いてくれました。そおして、その方が是非とおっしゃった事を理解しました。

そして又 今 このエントリーを読んで その時受けたエネルギーが本当だったんだなあと思います。
豪徳寺には この招き猫のようなエネルギーがありましたもの。きっと その時代からの人々の優しい気持ちが積み重なって あの土地に染み込んでいるんでしょう。
理屈で考えるとそれは変なのかもしれませんが、体中で感じる事があるのです。

Posted by: 光代 @ March 26, 2009 06:47 AM