機械仕掛けの神 | [ BOOKS ] |
機械仕掛けの神―ヘリコプター全史
著者: ジェイムズ・R. チャイルズ James R. Chiles
訳者: 伏見 威蕃
ISBN: 978-4152090003
出版: 早川書房
価格: 2,415-円(税込)
現代のヘリコプターの活躍は、それを思い起こさせる.......というわけで、書名になったというわけだ。本書はヘリコプターの話の集大成、その起源から、原理、その歴史..........ヘリコプターの全てがあるのだ。
戦後からほどなくの1952年、やっと日本の民間航空も再出発、新聞社が取材用にヘリコプターを輸入し使い始めた頃なのだ。そのヘリコプターの宣伝と啓蒙のために各地に飛ばす活動をしていたのだ。八王子では、八王子市立第五中学校の校庭にヘリコプターが飛来するというイベントがあったのだ。
大勢の人達が待ち受ける中、産経新聞のヘリコプターが飛来、ちょこっと留まった後、再び離陸していった......それだけなのだが、他に娯楽もなく.......大勢の人達が集まったものなのだ。
今でもありありとその時の情景が蘇ってくるが、特にそのヘリコプターの姿形について鮮明な印象がある。二人乗りの透明なキャビンは妙に平で、リブの付いたパイプ状の胴体が後ろに伸び、その上のエンジンの上部から斜めにブレース状に太いシャフトがあり、それが後部ルーターの回転を担っていた。
その着陸、離陸時の轟音と暴風には驚いた.........。たった二人を運ぶのにこりゃないだろう........と幼い私も感じたのであった。
八王子に飛来した、あのヘリコプターを調べてみると、JA7002 なるヒラー Hiller UH-12B なるヘリコプターであった。まさしく、私の記憶する特長を持っている。何か、水上用のフロートを装着していたような気がするが........さて、どうだったんだろ。