090204

粗にして野だが卑ではない

BOOKS

4167139189.jpg


粗にして野だが卑ではない―石田禮助の生涯
文春文庫

著者: 城山 三郎

ISBN: 978-4167139186
出版: 文藝春秋
価格: 470-円(税込)

毎日のTVに登場する政官財の面々.......その小者ぶりにはあきれるばかりだが、恥を知れ......と言ったところで、知っていたら、そこにはおるまい。

昔は、ちゃんと偉い人がいた。そんな大昔じゃなくても........それも聖人君子じゃなくても、偉いといえる人物がいたと思う。


目次
序  章
一  若き兵士の如く
二  ひとつのロマン
三  動くものが好き
四  エイブル・マンは居ないか
五  「非戦闘員」のクラブ
六  ミスター鬼瓦
七  降りかかる火の粉
八  人生の達人
九  イッツ・ユア・ビジネス
十  座頭市がいい
十一 武士の情け
十二 首を切られた気持ち
十三 女房手当
十四 毎日の遺言
終  章
 あとがき
 解説 佐高 信

石田禮助は1886(明治19)年、西伊豆・松崎の網元の息子として生まれ、麻布中学から東京高等商業学校(現一橋大学)を経て三井物産に入社する。在職35年間中に海外にいたのは28年間という生粋の実業家だ。戦後、公職追放され小田原市国府津で農業、同じ国府津在の十河信二の要請で国鉄の監査委員長として実業界に復帰し、1963(昭和38)年、辞任した前総裁・十河信二の後を継ぎ第5代国鉄総裁に就任した。

もう、国鉄もJRに変わって既に20余年、私が少年時代に知っている国鉄総裁の石田禮助は、あの頃既に立派な爺さんだったんだなぁ............と思った。

Posted by 秋山東一 @ February 4, 2009 04:42 AM
Comments