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ヘンリー henry

BOOKS

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ヘンリー henry

著者: エリシャ・クーパー  Elisha Cooper
訳者: 早川 弓枝

ISBN: 978-4105402013
出版: 新潮社
定価: 1,800-円(税別)

このヘンリー henry ってのは作者のイヌの名前だ。

ぼくは、丘の斜面に広がる農場で育った。
リンゴ畑や池があって、ひろびろとした草原が森へと続いていた。

たくさんのうしとネコ、みつばちや山羊、そして一匹のイヌがいて、
納屋とぼくたち家族の暮す家があった。
ぼくが10歳のある春の朝、そのイヌが仔イヌを生んだ。
どの子よりもぼくのお気に入りがいて、それがヘンリーだったんだ。

豊かな自然の中で、作者とヘンリーはいくつもの季節を共に過ごしていく........。

見開きに、いつも、農場の風景がある。春、夏、秋、冬.........の風景がある。そこに、いつも、ふたりがいる。

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大学生になり、農場を離れた作者に、両親から連絡が入る........ヘンリーがいってしまったことを。帰郷した作者はヘンリーを農場が見わたせる丘の上のリンゴの木の下に眠らせる。

最後の頁「ヘンリーは、いまでもずっと、ぼくといっしょにいる。」を読むと..................いつも、私は涙が......である。
作者はエリシャ・クーパー、彼は作家にしてイラストレーターなのだ。


本書の出版は2000年だが、すでに絶版のようだ。もう新刊書としては手に入りそうもないが、amazon には廉価な古書としてある。

Posted by 秋山東一 @ January 10, 2008 06:34 AM
Comments

皆さん、どうもです。
今になっても、いつも涙してしまうのです。本を開く前にハンカチを準備であります。

Posted by: 秋山東一 @ January 11, 2008 10:49 AM

アマゾンではなく、bk1で新品を注文しました。早く読みたいです。
他のページのヘンリーも見てみたくて調べていたら、新潮の『波』の中の文章に出会いました。コマという名の犬を飼っていた鷺沢萌のエッセイです。彼女は確か何年か前に亡くなりましたよね。コマはいま誰と暮らしているのだろう・・・そんな気がかりが派生してしまいました。
秋山さん『henry』を教えてくださってありがとうございました。

Posted by: 笠木裕美子 @ January 10, 2008 02:39 PM

表紙をひとめ見ただけで欲しくなり、直ちに「廉価な古書」を注文いたしました。ご紹介ありがとうございました。

Posted by: masa @ January 10, 2008 01:15 PM