道具にヒミツあり | [ BOOKS ] |
道具にヒミツあり
岩波ジュニア新書 581
著者: 小関 智弘
ISBN: 978-4005005819
出版: 岩波書店
定価: 819-円(税込)
著者・小関智弘氏は元旋盤工にして作家であるという方だが、たくさんの著作の中で、我国の工業力を支える底辺の職人達、言い方を変えれば、工業力の先端の突出した部分を引っ張る職人達、その存在、その技術・技量とはどういうものなのかを紹介されてきた。
本書はその最新の一冊、「岩波ジュニア新書」の一冊なのだ。我々の身近にある道具の「ヒミツ」を探り、その道具の技術の世界を解き明かす。それも、そこの元となっている技術、職人の技量に光を当てようということなのだ。
ボールペンの先端のボールから始り、日進月歩の携帯電話、非球面レンズから、消ゴムに至るまで、そして、砲丸投げの砲丸に至るまで、その技術に係わる人間の技量と想像力の話なのだ。
たくさんの事例の中で、砲丸の話しが一番好きだ。あの何の変哲もない鉄の球だと思っていたものが、最初の鋳物の過程で一定の物ではなく、それを調整しながら削る旋盤加工によって作られていたものだというのを知った。それを一職人が作り出し、オリンピック入賞者の全てがその砲丸を使っているなんて、初めて知ったのだ。
川好きonna さん、どうもです。
masa さん、wakkyken さんの「川の地図辞典」の記事でのコメントで、川好きのお二方を存じ上げております。お二方とも広範囲の守備範囲とお見受けいたしております。「川の地図辞典」がブログの力によって、大いに普及することを希望いたしております。
小関智弘さんのファンなのです。3年前まで子どもたち相手の学習塾もやっていましたので、今も続けていたならきっと本書を購入したでしょう。匿名覆面のままコメントいたしましたが、私の正体はバレバレのはず。「東京物を出すなら小関智弘をすいせん」と手紙を下さった作家小沢信男氏にも「川の地図辞典」献本した所です。さて、どんな反応、が出てどんな展開となっていきますやら。すみません、今の所、この本までは手が頭が回らないのです。川好きotokoは道具大好き人間、地図描きの道具だけは一流職人並みだね、と昔、地図作り職人さんに言われていました。
Posted by: 川好きonna @ January 13, 2008 08:35 PMneon さん、どうもです。
おっしゃるとおりですね。私もファンなんですけど、本書はちょっと忙しすぎるって感じではあります。
小関さんの「鉄を削る」を読んでからすっかりファンになったのですけど、内容もとても面白いのですが文章がまたとても好いのですね。穏やかな語り口と解りやすさ。そしてぐいぐい読者に読ませてしまいますね。
この本も早速読みたいです。最後は機械でなくて人間の技、勘というところにいつも感動します。