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正対写真

Architecture , BOOKS

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このように建築を真正面から撮るのを「正対写真」というんだそうだ。

私もよく撮るが、そんな名前があることを初めて知った。
もちろん、この写真は川合健二のコルゲートパイプの家だ。「川合健二マニュアル」の校正の最終段階でこれらの写真を追加すべく、editorG の肩車に乗って editorN が撮影したものだそうだ。

[アセテート編集者日記]の最新号「川合邸の正対写真」に、「川合健二マニュアル」出版の進捗状況が報告されていた。現在印刷段階に突入....一ヶ月前弱のクリスマスプレゼントとあるから、今月末には発刊されるのであろう。楽しみである。

まだ、予約をされていない方は急がなくては、下のリンクから予約できる。
アセテートに発売日以前に予約すれば、定価3,200-円(+税)のところ、消費税抜きの2,800-円で手に入るのだ。

 ● 編集出版組織体アセテート | 川合健二マニュアル


Posted by 秋山東一 @ November 14, 2007 12:18 PM
Comments

秋山さん、こんにちは。こんなに早くお返事いただき、恐縮です。私も少し川合さんについて調べましたし、父が内燃機関のエンジニア的な仕事もしていましたので、わかるように気になっているのですが、ブリコラージュしているときがとっても楽しいわけですよね。父も、自宅のなかで、いろいろやっていました(私からみると??…!?なところもたくさんありましたが)。自分の創意工夫が、身の回りで活き活きしているっていうのは、楽しいものです。ところで、「塔の家」のばあい、設計した東さんが、自らご家族とともに居住されたわけですが、設計と居住が別の人間のばあい、そこに乖離が生まれて、設計者と居住者とのあいだに非対称的なパターナリズム的な関係が発生しやすくなり、居住者からブリコラージュ的な楽しみが奪われてしまうのだろうか、なんてことを考えました。かつての「正統的な....専門家達」は、「居住者のブリコラージュ的楽しみ」なんてことは、まったくお考えにならなかったのでしょうね。建築に限りませんが、かつて権威を持ち、その権威が自明のものであった専門家の存在が相対化され、専門家-非専門家との関係が、ここ半世紀弱のあいだで大きく変容してきているのですが、そのような文脈に位置づけながら、まだ見ぬこの『川合健二マニュアル』のことを考えてみました。

Posted by: わきた・けんいち @ November 27, 2007 10:11 AM

わきたさん、どうもです。
おっしゃるように川合健二がブリコラージュする人、ブリコルールと考えると合点が行きますね。
東さんの「塔の家」は全てが正統的な手法でできていますが、その前提である、それが「家」である、というところを正統的な....専門家達は認めたくなかったような気がします。
「川合健二マニュアル」をご覧になればお分かりになりますが、彼は「コルゲートの家」の人というだけでなく、環境、エネルギー問題の人なのです。そんな人物を再構築しようというのが、今回の出版の意図と思います。

>すみません、素人があれこれいってしまって…。
とんでもありません。私は専門家だから.....という立場もありませんし、そんな風に考えてもいません。

Posted by: 秋山東一 @ November 27, 2007 09:20 AM

秋山さん、こんにちは。過去を気持のようなものを想像しますに、「塔の家」も「コルゲートの家」も、ともに、人の「暮らし」に対する強い意思や工夫がなければ、そこには暮らせないという点については、共通しているように思います。子どもの頃、そのあたりにワクワクしたのかなと思います(小学生の頃は、新聞の折込広告の裏に、将来住みたい家の「せっけいず」をよく書いていました。で、当時、暮らしていたのは3Kの団地でした)。秋山さんが気に入っておられる概念、ブリコラージュとも響きあうものがありますよね。
東先生のご意見なんですが…。「コルゲートの家」のコルゲート、そもそもは建築と関係ないわけで、設計、そして生産の段階でも「暮らし」とは関係していません。ただ、建築用の材料ではないけれど、「あっ、これは家に使えますね」ということなのかな。それならば、かなりスケールの大きいブリコラージュですね。それに対して、「塔の家」のほうは、設計の段階から、狭いけれどこの都会のこの土地に暮らすのだという強い意思や工夫が入っています。そのあたりの違いなんでしょうか。すみません、素人があれこれいってしまって…。まあ、私にとっては、ともに強く引かれた建物であることに違いはありません。
私のところにも、サンタさんが『川合健二マニュアル』を届けてくださること、楽しみにしています。

Posted by: わきた・けんいち @ November 27, 2007 08:38 AM

たかさん、どうもです。
着きましたか、プレ・サンタは行ったんだ、山口県にも......。私は中味をざっと確認しただけですが、立派な本ですね。

Posted by: 秋山東一 @ November 26, 2007 11:55 PM

わきたさん、どうもです。
あの時代、「塔の家」も「コルゲートの家」も、建築界では「建築」と認められることなく、異端としての存在でした。その二つとも一般紙の話題にはなっても、建築専門誌でおおきな話題になることはありませんでした。
やっと、新しい時代の編集者が台頭することによって評価されるようになったように思います。東さんが「コルゲートの家」を評価されない理由は分かりませんが、彼の考える「建築の範疇」に属さないのでありましょう。

Posted by: 秋山東一 @ November 26, 2007 11:48 PM

先生、先生、先生......。
きましたですよ、きました(笑)。
東京にいる弟にもプレゼント、と思いまして2冊ほど注文したものが帰ったら届いていました(やったぁ~笑)。
『初版1200部のうち200近くの予約をいただき...。』との礼文も同封されておりました(小生1/100の貢献度です...笑)。
宮本常一と並んで撮られた写真などもあり、『感激』です(おっと、あまり内容に触れてはいけませんね...笑)。
しかし、うちの家内に『この書籍の注文』していることをつたえていなかったため、
『編集出版組織体...』なる貼り紙を怪しく思ったのか(笑)『封』が空いておりました(笑)。
さあ、これからじっくりと拝読させていただくことといたします...。

Posted by: たかさん @ November 26, 2007 11:40 PM

あっ、秋山さん。私は今日、注文したものですから…。もう少しかかるかもですね。ところで、マガジンハウス社の話しですが、そうなんですか~。なるほど。「豊橋市コルゲートの家の川合様」で届くなんて、やはりすごいですね~。私は、このコルゲートの家を、いつだったかな…、おそらくはまだ少年の頃写真で拝見して、釘付けになった記憶があります。秋山さんの過去のエントリーでは、「東孝光が川合の自邸は『建築の要件を満たしていない』と力説している」と解説されていましたが、僕は、子ども心にも両方ともに惹かれてしまいました(塔の家は小学生の頃で、コルゲートはもう高校生の頃かもしれません)。なぜなんだろうな~。こう書くと、塔の家の先生は怒るでしょうかね。

Posted by: わきた・けんいち @ November 26, 2007 09:13 PM

わきたさん、どうもです。
今朝、「河合健二マニュアル」到着しました。予約分は発送されたようですから、もう着かれたのではないかと思います。
マガジンハウスの川合邸取材は、アセテート編集部に住所等の問い合せがあったそうですが、居住者の安寧のためお断りしたそうです。しかし、マガジンハウスの担当者は、住所のわからないまま「豊橋市コルゲートの家の川合様」という手紙を出されたようで、ちゃんと届いて、その熱意にほだされて取材できたようです。

Posted by: 秋山東一 @ November 26, 2007 07:53 PM

秋山さん、こんにちは。
私も予約注文しました。
建物を真正面から撮るのって、難しいですよね。ときどき、「脚立が欲しい…」と思うことがあります。でも肩車とは思いつきませんでした。こんど、2人ペアで町を歩くときは、そのことを連れの人に提案してみようと思います。もっとも、体重の問題で、僕を肩車してくれないだろうな~…。
ところで、こちらのコルゲートハウス、マガジンハウス社の『クウネル』という雑誌にも登場していました。この記事で、初めて、内部の様子も写真で拝見しました。このコルゲートハウスが「設置」されたとき、まわりは荒野だったようですが、時間とともに周囲の自然が回復し、コルゲートという人工的・計画的に生産された物体も、その周囲の自然に、次第に溶け込んでいっているような雰囲気に、何か感じとるものがありました。

Posted by: わきた・けんいち @ November 26, 2007 02:58 PM

『一ヶ月前弱のクリスマスプレゼント...』とは、なかなかニクイ企画になってきましたですね(笑)。
でも、ホント、楽しみです...ワクワク...。

Posted by: たかさん @ November 15, 2007 01:07 PM

中谷さん、どうもです。
直しました。お教えいただきありがとうございました。楽しみにしています。

Posted by: 秋山東一 @ November 14, 2007 01:07 PM

すいません。間違えました。
「正対写真」でしたー。某編集部の人から突っ込まれました。
なんかおかしいなと思ったんです。リンク飛んでくれればわかります。

Posted by: 中谷礼仁 @ November 14, 2007 12:31 PM