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山本家住宅・神栖市

Architecture

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鹿嶋市と神栖市(ちょっと前まで神栖町だが)にまたがって鹿島灘に面して鹿島臨海工業地帯がある。「工場萌え」の方々のメッカという趣きだが、そこと隣り合わせにこんな住宅が残っている。

国指定重要文化財・山本家住宅だ。

この山本家は神之池畔にある漁家、網元の住宅だ。名主を務めた家でもあるそうだ。

茅葺の寄棟造り、間口約10間(19.6m)奥行5間半(10.6m)、南面東寄りに間口4間弱(6.88m)奥行き2間の突出部がある曲り屋である。突出部は土間で部屋は奥になる。
西側には畳敷の玄関があり、畳敷の部屋が二室連なる。この部分だけが天井があり、その他は板間で天井はない。
建築年代は1700年代前半と考えられている。

神栖市ホームページ: 国指定重要文化財 山本家住宅
茅葺き情報ネット: 山本家住宅

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巨大な掘り割りのような港湾施設、そして荒々しい工場群が林立する工業地帯となったのは最近のことである。
鹿島灘に面し、利根川に沿ったこの地に、まだ一軒の漁家、網元の家が残っていること、昔の風景を想像したのであった。

Posted by 秋山東一 @ June 1, 2007 04:48 AM
Comments

皆さん、どうもです。
この家を見た後、利根川沿いの旧道に生け垣が特長の屋敷群が残っているという一帯を車で巡って佐原市に向かいましたが.....まぁ、あまり成果はありませんでした。

Posted by: 秋山東一 @ June 2, 2007 03:14 AM

とても素敵な家ですね(撮影の妙は毎度ですが。。)。
昔の家って、空間が「家族」が家族であるための必須条件だったような気がします。

Posted by: アプ @ June 1, 2007 08:14 PM

『軒先のエッジ』と『板間に射す光』がなんともいえません...。

Posted by: たかさん @ June 1, 2007 08:17 AM