050609

インテグレート架線

TRANSPORT

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JR西日本の事故後の復旧、線路の敷設、架線の張り替えも済み、電車運転の再開とのめどもついたようだ。

JR中央線・総武線の東京駅と新宿駅間の架線が変わっていることに気がついたのはいつだったのか。それまでのスティールのトラス梁から、スティールのパイプに変わって、何かシステマチックな MECCANO みたいな部品部材の組合せが好ましく、興味を持っていたのだ。

ネットで検索してみたら、なーるほど、いろいろ分かったのだ。

電車であるからには電動機・モーターで走る。電車に電気を供給するのには、電車が走る空間の上部に架線(トロリー)を張って、車両の屋根のパンタグラフなどの集電装置に電気が供給される仕掛けなのだ。これを架空電車線方式(かくうでんしゃせんほうしき)というらしい。
この架線の形式もいろいろあるらしいが、構造として集電装置が接する「トロリー線」、それを吊るして支持する「吊架線(ちょうかせん)」、それとトロリー線に電気を供給する給電線が張られることになる。

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新しい架線方式は、吊架線と給電線と共用にして、工事に際して、線路に伸ばした諸部品をそのまま持ち上げて取り付ければよいというような合理化を目指したもののようだ。その名称は「インテグレート架線」というらしい。インテグレート integrate って「統合」するという意味だが、まさしく字義通りのものなのだ。

なーるほど、そんなものなのだ。どれよりも全体のシステムが明快になっているところ、MECCANO っぽいのが好みだな。

JR東日本:建設プロジェクトを支える新技術

Posted by 秋山東一 @ June 9, 2005 11:43 AM
Comments

パンタグラフも進化してますね。

シングルアームのパンタグラフは欧州系のデザインで、旧来の菱形のパンタグラフに旧国鉄の鉄道技術者は愛着を持っていて、変換が遅れたんだという話を聞いたことがあります。

鉄道系の世界ってすごくディープなサイトがあって恐いくらいですね。

Posted by: 秋山東一 @ June 9, 2005 01:58 PM

最近は週に一回くらいしか電車に乗りませんが、昨日、高尾駅で電車を待っている間、引込線の車両の屋根をみたらパンタグラフの形が昔のものと違っていたのに気付きました。形状がZライトのように関節付きシングルアームのキャンティレバーになってました。しかしホームに入ってきた車両は昔ながらの四本のアームによる折畳み式でした。
Googleで検索したら中央線201系のパンタグラフは2000年からシングルアームへ交換作業が進められているみたいですね。
http://www.railfan.ne.jp/rj/main/flash_103.html
気付かない間に、色んなところに変化がありますね。

Posted by: iGa @ June 9, 2005 01:26 PM