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半島を出よ

BOOKS

村上龍の最新の近未来小説、私にとっては「希望の国へのエクソダス」以来の村上龍だ。

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半島を出よ (上)

著者: 村上 龍


ISBN: 434400759X
出版: 幻冬舎
定価: 1,890-円(税込)

玉井さんからお借りした上巻を読了した。やぁ、面白かった。下巻が楽しみになってきたぞ。


2011年、日本は財政破綻し国際的孤立を深めている。
4月2日土曜日夕、プロ野球開幕戦で三万人という観衆が集う福岡ドームが北朝鮮のコマンド9人によって武力占拠される。
その2時間後、30余機の Antonov An-2 複葉輸送機で484人の本隊が来襲し福岡ドーム周辺を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」であり「高麗遠征軍」を名乗った。そして、その事態に窮した日本政府は九州を封鎖してしまう..........。

やぁ、そのリアリティとディテールに圧倒される。川崎のリョッコウなるホームレス大集団の居住地から話は始る。そして平壌の朝鮮労働党三号庁舎.........。
「高麗遠征軍」に占領された福岡、その大濠公園で最初の異変が.........。

とにかく、下巻にかからねば。


半島を出よ (下)

Posted by 秋山東一 @ April 30, 2005 10:05 AM
Comments

本日、本屋に走り下巻をゲットし、読書中です。

An-2って、ひどく不格好な飛行機ですが、宮崎駿がサンテクジュベリの航跡を追うというようなテレビ番組で、フランスからアフリカ(モロッコかな)に飛行するというような番組に現実に飛行していました。今もって稼働している複葉機なんですね。
昨年、福岡で仕事したので地理感が働き、この本の場所が活き活きと登場し、読んでいるリアリティが違います。

Posted by: 秋山東一 @ April 30, 2005 11:53 PM

この本は、どうみても秋山さんの世界。An-2をインターネットで探すってことに、不覚にも私は思いいたりませんでした。 「コリョ」だけじゃなくて、この飛行機を現実に愛しているひとたちがいるんだ、そのためのフロートなんて売っているんだと知って、急にリアリティが増しました。そういえば、エクソダスも読んだなと、思い出しながら読んでいました。
下巻ではさらに・・・。早く読んで、秋山さんにパスしますが、一日も我慢できないって秋山さんが本屋に走られるのではないだろうか。

Posted by: 玉井一匡 @ April 30, 2005 10:44 PM