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焼失地図帖/コンサイス東京都35區·區分地圖帖

BOOKS , Map , THINK

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今年2005年は太平洋戦争の敗戦60周年の年だ。

1945年の3月10日は東京下町一帯は325機のB29によって空襲をうけた。それは初めての無差別の焼夷弾攻撃であった。2時間余の空襲によって100万人からの人々が家を失い、死者の数は10万人と推定されている。それは日本中の市街地を焼き尽くす空襲の先駆けであった。

その後、8月15日の「終戦」を迎えるまで、三次にわたる焼夷弾攻撃によって東京は全市街地の半分以上を焼失した。

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「コンサイス東京都35区区分地図帖」は、終戦の翌年1946年(昭和21年)の9月に出版された。
ここにあるのは、それから39年後、東京大空襲40周年を記念して1985年に復刻されたものである。現在の日地出版、日本地図株式会社に残っていた原本を1.41倍に拡大し復刻された。

戦前の区分地図帖の上に、「焼失区域」は赤、「疎開区域」は緑で表示されている。

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なじみ深い「渋谷区」のページだが、その大部分が赤い。戦後の焼け野原を想起させられるが、今、その証跡を探し出すことは難しいだろう。

Posted by 秋山東一 @ April 9, 2005 10:31 AM
Comments

秋山さんこんにちは。敗戦から60年経つのですね。丁度 敗戦直後の日本を描いた「ニッポン日記」を拙ブログにてとりあげましたので、トラックバックさせていただきました。

Posted by: いのうえ @ April 10, 2005 02:19 AM