050301

WING NUT

CYCLE

wingnut_1.jpgWING NUT ウイングナットって、どうして「蝶ネジ」になってしまったのかな。「翼ネジ」でよかったんじゃないかなんて思うね。
もう使われてはいない自転車のウイングナットだ。今のようなクイックレリーズがない頃のものだ。

wingnut_3.jpgフランスのサンプレックスの物、後輪用の一つの背が高いのはディーレーラーの基部と干渉しないようになっているのだ。特別軽いアルミ合金製で一個11g(背の高いのが13g)である、四個合わせて46gである。
後輪用はひっくりかえったりしてウイング部分が曲がってしまっている。

wingnut_2.jpg英国のGB製、変ったカッコで気に入っていた。ミッキーマウスのような耳と真っすぐな棒という形態だ。耳についているGBのロゴの赤は、自分で凹部にエナメルを塗り込んだものだ。その裏側にはUK849720とある、意匠登録とかの番号なのかな。サンプレックスのみたいにディレーラーと干渉しないような工夫はないから、後輪の片方はワッシャーをかませて使ったという記憶がある。
四個で78gと、サンプレックスの物とは大違いだ。


こんな話をエントリーしようとしたら、急にこのネジの規格が気になってきた。
前輪と後輪、前8mm、後10mmという感じなのだが、このウイングナット、フランス製と英国製、両方とも同じハブに使ったことがある。
さて、どんな規格なのかしらというわけで、小田原の建築家・鈴木一彦さんに聞いてみた。自転車の話はみな鈴木さんに聞いてしまうのだ。

ご丁寧に調べてくださり、メールをいただいた。

From: XXXX@nifty.ne.jp
Date: 2005年 2月 28日 21:16:10 JST
Subject: ハブのネジ
To: XXXX@landship.co.jp

いい加減ではいけないと、書物調べました。

とりあえず太宰茂秀さん著の「自転車専科」という本の中に少し出てました。
「日本では自転車は輸入品でスタートしたために一部にインチネジがあります。その他のネジはメートル・ネジ(細目)を標準としています。…」これは今現在ではということでしょう。
前ハブ軸は5/16×26(前が直径、後がネジピッチ)、後ハブ軸は3/8×26です。一部前3/8というのも有ると別の文献にあります。
秋山さんのエキセルトもそうですし僕のノルマンディも軸はこれで国産のウィングナットが使えました。思うに日本に部品として輸入されたものはフランス製でもインチネジなのではと思います。個人で完成車を輸入されたフランス車はほとんどのネジが合わないと良く聞きます。
ちなみにクイックレリーズの付いたハブはまた違うようです。

以上御報告です。

■鈴木一彦 / S設計工房
■URL http://homepage2.nifty.com/cromagnon/

Posted by 秋山東一 @ March 1, 2005 08:05 AM
Comments

ぞくぞく。このかたちがたまりません!!!

Posted by: aneppe @ March 1, 2005 09:02 AM