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新潟長岡 / 長岡ニュータウンで

THINK

11月27日昼、仕事をすませた玉井さんと新潟の i-cafe で待ち合せ、関越道を南下し長岡に移動した。

長岡市内から少し離れた長岡ニュータウンに行くのが目的だ。
今回の地震による建物についての被害は特にないということだったが、本当はどうなのかこの眼で確かめたいと思ったからなのだ。
来年1月で10年になる阪神・淡路大震災の時、既に各所で建築されていたフォルクスハウスだが、被害を受けた場所には建っていず、地震に対する検証ができなかったのだ。
今回、長岡のOM加盟工務店の高田建築設計事務所が設計施工したフォルクスハウスが、一棟、長岡ニュータウン内にあるというのが、行ってみたいという大きな理由だ。それも、事前に何事もなかったという事は分かっているのだが。それにもう一つ、友人の建築家・古川さんのご実家もあるということなので伺ってみようと考えたのだ。

長岡ニュータウンに入ってみると、進入道路の左手に大量の土のうを積んだ個所があった。これが唯一の外から見た被害といえる場所であった。その前日に見た被害状況と同じく、盛り土部分の被害ということであろう。
フォルクスハウスも何事もなく、古川さんのご実家も外からは地震の被害を感じることはできなかった。

都市機構 住まいのご案内 / 北海道・東北エリア / 長岡ニュータウン


長岡ニュータウンでは不思議なものを発見した。

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nagaoka_new_2.jpg街角の随所にあるのだが、ゴミの収集場所であることはすぐ分かった。鍵が掛かっているがステンレス製の開閉できるゴミの投入口、赤いランプと緑のランプによって不燃、可燃の違いを表示しているのだ。

こんな鉄筋コンクリート造シェルターという物だ。表から裏まで仔細に観察したが、ゴミの入口はあっても出口がない。さて、どこから集めたゴミを撮り出すんだろうか。

nagaoka_new_3.jpg

nagaoka_new_4.jpgとにかく分からないので、案内所に行って聞いてみた。

なーんだ、昔あった気送管みたいにゴミを集めてしまうんだそうだ。大きなセントラルクリーナーというわけだ。道理で入口はあっても出口はないのだ。
案内所近くの収集場所で、解錠して投入口を空けてもらった。

案内所の係の方はニュータウンにお住まいの方と思われ、「よくぞ聞いてくれました」って感じで自慢気でありました。

廃棄物運搬用パイプラインシステム

きれいな街づくりをめざして画期的なゴミ処理システムを採用。 朝6時〜夜12までの間ならいつでもゴミだしが出来ます。道路脇の所定の投入口に 投げ込むだけで集塵センターに集積されます。カラスや猫などによって散らかされる ことも、嫌な悪臭を放つことなく街はいつも快適です。

shikumi.gif

これが末端施設・施設集塵センターだ。なんだか気張っちゃって新興宗教の施設か、パチンコ屋みたいだな。
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冬季の積雪時、ゴミ収集車を運転しなくてもいいというメリットは大きいのだろうが、こういう大規模な施設の建設によってシステムが硬直化、陳腐化が起きないんだろうか、ゴミの軽減化、リサイクル等の将来のゴミ問題に耐えられるんだろうか。
この施設の目に見える部分、収集場所の建築的デザインを見るだけで、もうすでに問題が起きていると感じられるのだが。

Posted by @ December 10, 2004 09:00 AM
Comments

 写真と図を並べてみると、ますますこのシステムが立派に、しかしなんか変だなという気がしてきます。
 似たようなことがいろいろとありますが、たとえば米どころ新潟だから、米つくりなどがそうですね。コンバインなんか、それぞれの農家が持っているけれど、専業でがんばっている例外をべつにすれば、1年のうちに数日しか使わない。→そのために借金をして→その返済のために働きに出なきゃならない→そうやって農家を相手に儲けている会社が輸出してさらに外国でもうける→貿易黒字がけしからんといわれる→米の輸入自由化をしなければならなくなる→お金をあげるから減反をしろと言われる→コンバインを使う期間はもっと少なくなる。
 こう考えると、それとくらべれば、このゴミ処理システムのほうが、より少なく変なのかもしれないですね。困ったもんだ。まったく。
わたしのセーターと集積センターの外壁の色がおなじですね。わたしは、このシステム一部分ではないのですが。

Posted by: 玉井一匡 @ December 10, 2004 03:06 PM

そのせつはどうも。母が喜んでおりました。(前にも書いたかな)
長岡ニュータウンは八王子のみなみ野と同じくらいに
不思議タウンだと、いつも行くたびに思っています。
このごみ回収システムは住人(主に実家の家族)にとっては
良いものとも悪いものとも認識されていません。
最初に教えてもらった時に
「すごいねえ」なんて僕は言っていたのですが
何にも反応がなかったわけで、なんか反応があってもいいのにね。
というわけで、誰のために作ったんだろう、これ!??

Posted by: fuRu @ December 10, 2004 12:53 PM