COLOP R30 | [ Stationery ] |
アルファベットのゴム印を活字のように組み合わせてスタンプをセルフビルドするキットがある。
この COLOP R30 なるキットは印面がエンボッサーによくある丸形であるのが面白い。
この丸いゴム印ってのは、日本的にはなんとなく無縁なものだが、なかなかカッコいいのだ。
正直なところ、私はこの手の物が大好きなのである。
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いつもは印面は上向きでインクパッドに接しているが、上から捺すと印面は180度回転して印字する。
この COLOP と同じオーストリア製のゴム印キット trodat は昔からお馴染だが、COLOP のアルファベットのゴム印部分も trodat とまったく同じ仕様であるが、印字面の高さが異なり完全に互換性ありとはいえないようだ。
今回のこの赤い COLOP R30 なるキットの進化には驚いた。
すべて精密に設計され、印面がインク面から反転して印字面に裏返ってくるメカニズムの単純さ、その完ぺきな機構は感動ものである。
印面にゴム製のアルファベットをはめ込む時には、印面は固定されねばならないが、その機構もサイドに切れ込みを入れてプラスチックの弾性を利用するという簡便さである。
プラスチックフレームの印刷面に接触する部分には滑り止めのゴムが四ヶ所はめ込まれている、その芸の細かさは感動ものなのだ。
こんな単純なものを、こんなに洗練させてしまうエネルギー、これを成し遂げたデザイナーを尊敬してしまうのだ。COLOP というのは商品名かと思っていたら、製造元の企業名でもあった。
ウェブサイトがあった。
● Welcome to COLOP - COLOP Stempelerzeugung Skopek Gesellschaft m.b.H. & CO. KG.
私の手に入れた R30 というのは 30mm径の ROUND 丸形ということらしい。
このゴム製のアルファベットを自分で自由に組み合わせるキットは、D-I-Y Set と呼ばれるシリーズで、各種サイズ、丸形、角形がラインナップされている。
平仮名、片仮名だけでの組み合わせで、という訳にいかない日本語では、こんなキットは生まれないが、ヨーロッパでは今なお健在であるようだ。