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ねじとねじ回し

BOOKS , TOOLS

やぁ、こんな本が出てるんだ、と思った。

「ねじ」と「ねじ回し」の話、どれだけの人達がこの話に興味を持つのか分からないが、僕は面白かった。

著者ヴィトルト・リプチンスキは建築を学んだ人なんだそうだ。彼はニューヨークタイムズ紙の編集者から「最高の道具について」の記事の依頼をうける。それは「この1000年間で最高の発明」としての「ねじ回しとねじ」を調べてみようと考える。
そこから「ねじ回しとねじ」の起源を尋ねる旅が始まる。火縄銃の発火装置、中世の甲冑へと下り、そしてねじ切り旋盤、旋盤とねじの生産、ねじの原理から「ねじの父」としてのアルキメデスにたどりつく。

まぁ、軽く読める技術史というところです。
旋盤って機械は元来は産業用ではなく紳士の趣味の為だったんだそうだ。女性にとっての「刺繍」のようなものだったってのには驚いた。

しかし、この本の装丁、いかにも幼稚なのにも驚いた。

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ねじとねじ回し:この千年で最高の発明をめぐる物語

ヴィトルト・リプチンスキ (著)
春日井 晶子 (訳)
早川書房 ; ISBN: 4152085045

¥1,500円+税

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One Good Turn: A Natural History of the Screwdriver and the Screw

Witold Rybczynski
Simon & Schuster ; ISBN: 0684867303

¥1,261円+税

ネジといえば有限会社・竹澤鋲螺(たけざわびょうら)のサイトがいろいろ勉強になります。
http://www.tokusyu-neji.jp/

Posted by @ September 24, 2003 07:15 PM | TrackBack (1)
Comments

「螺合」は主に特許申請に使われる専門用語ですね。
そういえば思い出したけれど弁理士事務所でバイトしていた後輩に聞いた言葉だった。
例としてこんな風に使われてる。
・・・・・前記ボルトまたは前記ボルトに螺合するナットに座面段付き部が形成され・・・・・・・

Posted by: 五十嵐進 @ September 25, 2003 09:55 PM

たしかに「螺合」って辞書にはでていませんが、あると思います。はめあいを嵌合(かんごう)といいますが、これはでてますね。
僕の知っているネジ屋さんに、有限会社・竹澤鋲螺(たけざわびょうら)という会社があります。
そこに社名を説明するのに「鋲は画鋲の鋲で螺は螺旋階段の螺などといつも説明しています」とあります。やっぱり「鋲螺」は辞書にありません。
http://www.tokusyu-neji.jp/
ここのホームページ、ネジの知識がいっぱいで面白いです。

Posted by: 秋山東一 @ September 25, 2003 04:51 AM

確かねじ状に回転させて結合する状態を螺合(らごう)と言ったと思ったけど、漢字変換しないし、辞書を調べても新明解にも出ていない。専門用語だからかしら、それとも自分の聞き間違いか、思い込みか解らない。まさか裸合ではないと思うが。

Posted by: 五十嵐進 @ September 25, 2003 01:07 AM