030602

・・家

THINK

LANDship/STOCKTAKING/030321

nowar.gif


ついに戦争が始まってしまった。

もちろん、僕はこの戦争に反対である。
また、たくさんの人々が傷つき殺され、たくさんの家が壊されるのであろう。
やりきれない気持ちだ。
-------
玉井さんが CITROHAN.NET のメーリングリストに書かれた「『反戦』は、よい住宅をつくることと大いに関わりがあるのだとぼくは思っています。いや、反戦を語るときには住宅やまちづくりのことを同時に考えているというべきかもしれない。」僕もそう考えている。家を作ること考えることは、戦争と正反対のことなんだ。


イラクでのこのアメリカの戦争の報道の中に紛れて忘れられそうだが、16日の日曜日、 パレスチナ自治区のガザで「人間の盾」となってイスラエル軍のブルドーザーの前に立ちはだかったアメリカ人の若い女性、レイチェル・コリー Rachel Corrie(23)さんが轢き殺された。その巨大なブルドーザーが破壊しようとしていたのは、又、彼女が身をもって守ろうとしていたのは、パレスチナ人のただの「家」にすぎない。

いままでずっと、イスラエルはパレスチナ人の抵抗者(イスラエルにとっては犯罪者 となるのだが)の住んでいた家を破壊してきた。その家の住民(その抵抗者の家族)の目の前で、根こそぎダイナマイトで吹き飛ばしたり、その全てをブルドーザーで押しつぶしてしまう。実に機械的に事務的に破壊してきた。
それはそのパレスチナ人の家族、そこに住んでいた人々の記憶、その全てを消し去る。 その周りに住んでいる人達の風景自体をも奪ってしまう。イスラエルの支配に抵抗したという行為に対する罰、その一つが、そいつの家を壊しさることなのだ。なぜ、その家での幸せな記憶、家族の記憶全てを消さねばならないのだろうか。

建築家・吉村順三が「良い家とは何か」と問われた時、「精霊の宿るような・・」と答えた。精霊の宿るように時間をへた、そのパレスチナ人の家族に愛されてきた家が 破壊されててしまう。
イスラエルはその「家」が再び抵抗者を生み出すことを恐れているかのように、そこに「精霊の宿ることないように・・」破壊し続けているのかも知れない。
-------

この不正な戦争、ブッシュのイラクでの戦争が早く終わることを、僕は望んでいる。

Posted by @ June 2, 2003 05:38 PM
Comments