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NHK ニッポン戦後サブカルチャー史

BOOKS

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NHK ニッポン戦後サブカルチャー史

編著者: 宮沢 章夫/NHK「ニッポン戦後サブカルチャー史」制作班

ISBN: 978-4140816509
出版: NHK出版

定価: 1,944-円(税込)


「サブカルチャー」とは何ぞやと問われれば……、「 [subculture] 正統的・支配的な文化ではなく、その社会内で価値基準を異にする一部の集団を担い手とする文化。下位文化。」 ……と広辞苑にある。

NHKの教育テレビ……Eテレで放映された、宮沢章夫の「NHK|ニッポン戦後サブカルチャー史」は観ていないのだが、なかなかの評判だったようだ。

本書はその書籍化されたものだが、放映された「講義一覧」を活字にしたものではなく、NHKの制作班の全体コンセプトのたたき台に宮沢が答える……というテキストを書籍化したというもののようだ。

全部で253頁もあるが、その半分強は年表「サブカルチャーの履歴書 1945-2014」という構成なのだ。

テレビで観た内容……に期待すると、ちょっと異なる印象なのかも知れない。再放送を期待したい。


目 次
    サブカルチャーは選択科目か、自由研究か?

 序章 サブカルチャーとは何か

第一章 五〇年代にサブカルチャーの萌芽を見る

第二章 六〇年代の表現者たち 大島渚、新宿、『カムイ伝』

第三章 極私的、七〇年代雑誌・音楽変遷史

第四章 セゾンとYMOで八〇年代を語る

第五章 「サブカル」の出現と岡崎京子

第六章 それぞれのサブカルチャー

    愛と幻想の「不思議の国」の物語
    主要参考文献

サブカルチャーの履歴書 1945−2014


本書の帯には「その正体は『毒』」「サブカルチャー史は、愛と独断でしか成立たない」なる文字が……、まぁ、そういうものなのであろう。

最近とみに文化評論家としての活躍が目立つ宮沢章夫だが、彼は多摩美の建築出身、静岡県は掛川にある工務店の息子なのだ。彼の思考の骨格は建築的な思考の延長にあるのだろうか……。


Posted by 秋山東一 @ November 15, 2014 11:05 PM
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