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古レールの駅 デザイン図鑑

Architecture , BARRACK finder , BOOKS

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古レールの駅 デザイン図鑑

著者: 岸本 章


ISBN: 978-4306045286
出版: 鹿島出版会

定価: 2,940-円(税込)

やぁ、こんな本を待っていた。

誰しも、鉄道駅上屋の構造物がレールで出来てているのを気がつくことがある。又、あっ綺麗だな……と思うこともある。そして、カメラを向けたことも一度ならず……ある。しかし、その構造物を徹底的に収集してやろう……とは誰も思わない。

本書はまさしく、そんな希有な事を為した……昆虫採集のように為した、建築家・岸本章氏の貴重な収集帳である。

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全国津々浦々……、彼の収集は徹底して行われている。収集するという行為は、沢山を見る事によって眼が鍛えられる。それを目利きという。
彼は、それらを解読し分類し、収集帳を編集し始める……、その結果が本書なのである。

レール……に興味ない方でも、自分の身近にあるレール建築に興味がわいてくるのだ。


目次
まえがき
—————————
上家の起源
レールの経歴
古レール造の草創期
ディテール
デザインの痕跡
施工の現場
再利用の価値
所在と衰退
調査の方法
—————————
リストI
片流れ
山型1本脚
山型2本脚
谷型1本脚
谷型2本脚
曲面2本脚
W型2本脚
横断型
—————————
リストII
駅舎側上家
古レールの駅舎
古レールの跨線橋
古レールの入道橋
道路橋、信号扱所、新幹線用施設
駅名標、給水塔、架線柱、車止め
—————————
年表
駅名索引
あとがき
参考文献

Posted by 秋山東一 @ July 6, 2010 01:12 AM
Comments

六尺さん、ごぶさたです。
そうですか、岸本章氏、よくご存知な方だったんですね。
実は、私もよく存じ上げている方……だったのです。
すっかり忘れて……いましたが、既視感あり……、さきほど、メールのやり取りで判明、芸大奥村研究室出身でOMソーラーにも関係されていた方でしたから、随所でお会いしていたようです。

Posted by: 秋山東一 @ July 6, 2010 11:02 AM

ご無沙汰いたしてをります。

著者はワタシの中学時代の同級生のお兄さんですが、へ〜、面白い写真集を出されたんですね〜。
お父さんも確か芸大出身の建築家でしたね。

岸本さんのご家族には中学時代、よくスキーに連れてってもらったりお世話になったものです。

章氏、大学生の頃から料理もとても上手でかっちょよかったです。リスペクト。

Posted by: 六尺 @ July 6, 2010 10:23 AM

miles さん、どうもです。
島根も撮影等々、夏前の活動……活発化、楽しみです。
本書、全国津々浦々……島根も、益田、浜田、江津、温泉津、安来、米子と山陰線の駅、レールで出来た駅上屋が載っています。

Posted by: 秋山東一 @ July 6, 2010 09:05 AM

鉄モノ、錆びモノに興味津々であります。
古い跨線橋などに遭遇すると震えが出てまいります。
この本もポチッとしそうです。

Posted by: miles @ July 6, 2010 08:42 AM

kadoorie-ave さん、どうもです。
最近の ONE DAY の鉄気の多さに興味津々であります。
小さな本ですから……大丈夫、でも活字の小ささに……ちょっと辟易としておりますです。

Posted by: 秋山東一 @ July 6, 2010 08:36 AM

レールでできた建築(etc.)は、なぜあんなにきれいなんでしょう?鉄道の取材では、最初の頃はよくわからなくて「まあ、なんていい形なんでしょう。まるでレールでできているみたい」だなんて思っていました。「ほら、あれも」「これも」レールでできているんですよと、行く先々で教えていただき、古レールでできたものが随分多いのだと知りました。

いい本ですねえ。なんとか仕事部屋の本を減らそうとしているのですが...間違って買ってしまいそうです。

Posted by: kadoorie-ave @ July 6, 2010 08:05 AM