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軌条 (rail)

TRANSPORT

rail_101118_0.jpgレールの一片である。への字形の長さ190mm程……、飛曇荘の玄関の下駄箱の上に飾られていた。
錆錆びのレールの一片だが、由緒あるものなのだ。かっての現役だった林用軌道のレールなのだ。

飛曇荘の住人、上高地の森林官・宗亭氏が森林査察の途次、発見されて持ち帰られたものなのだ。

高さ46mm、底部幅37mm、頂部幅20mmの断面寸法だが、ネット上で調べてみたが、載っている「軽レール」の規格にもなく、もしあれば、5kgレールというようなものではないか。

この玩具のような小さなレールが2本並んで、どんなゲージの軌道を作っていたのか、想像するのが楽しい。

rail_101118_1.jpg

宗亭氏が、このレールについて語ってくれた。

……軌道終点から谷を遡った人びとを迎えたのがこの画像、「徳本峠(とくごうとうげ)」の眺望です。……

さて、かの軌道は大正3(1914)年着工、大正10(1921)年完成、昭和20(1945)年水害により被災、補修後、昭和30(1955)年代まで木炭と木材の搬出に利用されたようです。(安曇村誌第3巻 P.363-368、第4巻 P.276-279)

山便り(ブログ飛曇荘)には何度も境界のことを書いていますが、あのレールは、境界線を何度となく辿っているうちに見つけたものでした。

林用軌道跡解体新書」のコンテンツ「長野營林局森林鉄道8」「松本・大町・諏訪營林署管内」の「松本、島々谷」がこれに該当するようですが、HP氏も遡行されていないようです。

Posted by 秋山東一 @ November 21, 2010 09:24 AM
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